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ざっくりあらすじ

side A

80年代の静岡でのお話。大学生の鈴木は、合コンでマユと出会い想いを寄せる。

マユも鈴木のことが気になっていたと発覚し、二人は付き合うことに。

マユの言葉で垢抜けていく鈴木。車の免許もとった。内定している就職先が東京なのが引っかかっているが……。

クリスマスイブ、二人は奇跡的に予約の取れたホテルで最高の気分を味わうのだった。

side B

鈴木はマユのために東京の就職先を蹴ったものの、結局東京に配属されることになってしまう。

毎週末静岡に帰ってくることを約束するも、同僚の女性に想いを寄せられたりして、鈴木はどんどんマユから遠ざかる。

そんな中、マユは鈴木の子供を妊娠してしまう。婚前交渉が親類にばれたくないという理由で、マユは子供を堕ろす。

それプラス、同僚からの誘いもあり、鈴木が結局選ぶことになったのは……。

感想

なんでこの本を手にとったかというと『葉桜の季節に君を想うということ』の感想を見ているときに、多くの人がこの作品を挙げていたから。

似たもの同士なんですね。だからネタバレを踏む前にさっさと読んでしまおうと、取り急ぎ購入、読了しました。

本作はミステリです。「え?恋愛小説じゃないの」と思われるかもしれませんが、れっきとしたミステリなんです。

しかし、推理しながら読んだ私はタネに気付いてしまい、それほどの衝撃がなかった……。

からなのか、この記事でもネタバレに言及することにしますね。読む予定のある人は絶対!!スクロールしないでくださいね!!

『葉桜の季節に君を想うということ』のネタバレにもちょっと触れていると読めなくもないのでご注意を。

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ネタバレ

ラスト二行で発覚しますが、side Aの鈴木とsideBの鈴木は別人でした。

鈴木っていうありがちな名前と、この作品が叙述トリックであるということ、どんでん返し本であることから推測できました。

だって鈴木の性格違いすぎだもん。side Bの鈴木が上京する章のタイトルが「木綿のハンカチーフ」なのは、鈴木がこれから東京で変わるよという暗示……に見せかけたのでしょう。うまいですね。

ようはマユの二股物語なんだけど、sideBの方が時間としては早いということには気づけませんでした。

side Bの鈴木からsideAの鈴木に乗り換えるわけですね。

女って怖っ!って思うべきところなんでしょうけどside Bの鈴木はなかなかのクズなので、side Aの鈴木との方が幸せになれるよ、と思う。

しかし、side Bの鈴木との間の子供を堕ろして数日後にsideAの鈴木とのセックスで処女を演じられるって、やっぱ相当怖いわ(笑)

この作品、実写映画化されてるんですね。ど、どうやって……気になるな、見てみようかな。

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